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9話 異母弟 2011-05-27 未分類 トラックバック:0コメント:0

天は赤い河のほとり 9話  異母弟(おとうと) 

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人物紹介


【キャスト】

♀ユーリ:
♀ハディ/女1:
♀リュイ/シャラ/女2:
♀ナキア:
♂カイル:
♂ザナンザ:
♂キックリ/陛下/兵士2:
♂イル・バーニ/兵士1:
不問ナレ:




ナレ:ティトのかたきをうつことができたユーリ また製鉄法を手に入れたヒッタイト
   近くミタンニとの戦争が始まるという殿下の言葉


陛下:あの国とは長年 争いをくりかえしてきたが どうやら年内には決戦を迎えることになりそうだ
   今度は今までの小規模な争いとちがう たぶん国家の存亡をかけての戦争になるだろう
                          (きちょう) 
   すでに各地に散っている全ての皇子に帰朝を命じた カイル お前も準備に怠りないように
 
                    (おとうと)
ナレ:天は赤い河のほとり 9話 異母弟
   カイル皇子の宮


キックリ:ユーリ様 手綱にしがみつかないでください 手綱は命綱じゃないんですよ

ユーリ:だって 落ちちゃうよー!

キックリ:だから体を起こしてバランスをおとりくださいってばっ!!
     しかしユーリ様 アリンナから帰る早々 なんでこんなこと始められたんですか?

ユーリ:・・・う・・・ん

ユーリM:だって これ以上カイル皇子の足手まといになりたくないのよ 皇妃とのことだって片付いてないのに・・・

ハディ:ユーリ様!!

ユーリ:あっ!ハディ リュイ シャラ 後で剣と弓を教えてね
    あなたたちすごい使い手だって聞いたもん

ハディ:何をおっしゃってるんですか!!もうすぐカイル殿下がおもどりだというのに
    ご側室ともあろう方がなんてカッコ!ささ お召しかえを


ナレ:そういうと馬からユーリを引き下ろすハディ そのまま浴室へつれてかれ服を脱がされる


ユーリ:おわっ!?

キックリ:ユーリ様!?

ハディ:リュイ シャラ すぐに湯殿のご用意を

ユーリ:キャーエッチー!!

リュイ:ユーリ様 お召し物です

ハディ:まあ お髪もお肌もほったらかしじゃ荒れちゃいますわ
    アナトリアの夏は火の季節と言うくらい乾燥してるんですから

シャラ:ユーリ様 香油です

ユーリ:ハディ ほんとにいいんだってばっ!今までずっとこのカッコだったんだからっっ!!

ハディ:まああ 私どもが御仕えさせていただいたからにはそんなご不自由はさせません

ユーリ:キャーーッッ くすぐったいよー

ハディ:さ お湯から上がったら香油で全身マッサージいたしましょ


ナレ:ハディは抵抗するユーリの言葉をさえぎりマッサージをする


カイル:キックリ 帰ったぞ

キックリ:これはカイル様 お帰りなさいませ

カイル:近々ミタンニと決戦がある

キックリ:では とうとう!!

カイル:相談があるからイル・バーニを呼んでおいてくれ その間にわたしはひと風呂あびる

キックリ:え!?

カイル:乾期はほこりっぽくて嫌いだ

キックリ:あっ!?あの!!湯殿は今・・・!?

ナレ:カイルはそういうと浴室に入ってくる

カイル:ぁ!?

シャラ:まぁ ユーリ様の肌って赤ちゃんみたい

ユーリ:でもどーせ やせっぽっちで胸ないもん

ハディ:あら胸なんてすぐ成長します 一番いいのは殿方に触ってもらうことですって
    カイル殿下によーくお願いなさいませ

ユーリ:真顔で言うな!!

カイル:そういうことならいつでも相談にのるぞ?なんなら今・・・

ユーリ:なっ!?

ハディ:あ 殿下お帰りなさいませ

ユーリ:キャアアア エッチ出てって!!


ナレ:ユーリはそういうとカイルに水を浴びせた


リュイ:な・・・何なさるんですか!?皇子殿下に!!いまさら照れることないでしょう 毎晩ご一緒なのに・・・オロオロ

ユーリ:むぅうう・・・

ユーリM:そりゃ・・・本当の側室なら・・・ね 本当の側室なら甘えて皇子の側にいてもいいんだろうけど
     私にはそんな権利ないから悩んでんじゃないか・・・!?

カイル:クックックッッ


ナレ:そういい浴室をでるカイル その後を追うように支度をすませたユーリが出てくる


ハディ:ユーリ様ったら また男の子みたいな・・・

ユーリ:いいんだって着飾ったって無駄なの自覚してるもん

キックリ:申し上げます ザナンザ殿下がカネシュの離宮からお戻りでございます

カイル:なに!!ザナンザが帰ったか!!

ユーリ:ザナンザ?

イル:ザナンザ・ハットゥシリ殿下 皇帝陛下の第4皇子でいらっしゃいます

ユーリ:イル・バーニさん

イル:母君違いのご兄弟ですが ずっと一緒にお育ちで カイル殿下にとっては腹心の弟君です

ユーリ:腹心の弟?

イル:そう カイル殿下がオリエントの覇権を握るために 不可欠なお方です

ユーリM:カイル皇子がオリエントの覇権を・・・!?

ザナンザ:兄上!!お久しぶりです!!

ザナンザ

カイル:ザナンザ よく戻ったな 元気だったか!?
                     (イシュタル)
ザナンザ:もちろん!それより兄上!女神はどこです?
                     (かんらく)    (びき)
     ミタンニとの戦いより兄上を陥落させた噂の美姫にお目にかかるのが楽しみで飛んで帰ったんです!!

ユーリ:美姫?

キックリ:美姫?

イル:噂に尾ひれが・・・

ザナンザ:さあ 隠してないでお出しなさい おお!!なるほどこれあ美しい


ナレ:そう言いハディの手をとるザナンザ ハディは無言でユーリを指差す


ザナンザ:え!違う?こちら?って・・・あ・・・兄上!?いつから少年シュミに!!ぇ?うそぉ!姫君!?

リュイ:アワアワ・・・

ハディ:・・・だからお召しかえをと申し上げましたのに・・・

ユーリ:・・・ほっといてよ・・・

ザナンザ:いや 申し訳ない 今まで兄上の恋人たちとはあまりにもタイプが違ったもので・・・

カイル:ザナンザ!

ザナンザ:いえ 兄上の目は信じてますよ クスクス
     イシュタルをお選びになるとはさすがだ ミタンニ戦もいただきだな

イル:そうでなくては困りますな 今度の戦争はカイル殿下の名をオリエントに広めるよいチャンスです

キックリ:大丈夫ですよ カイル様ほどの武人ほかにはいません

カイル:油断は禁物だ 今度まければヒッタイトが滅びる

ユーリ:カイル皇子 あなたもオリエントの覇権を望んでいるの?

カイル:・・・・・・わたしはいずれ帝位につく時・・・理想の治世がある
    どこの国も侵さず どこの国にも侵されず 戦いのない平和な治世だ
              (のぞむ)
    なのに今 戦いに臨むとは矛盾していると思うか?
    だが今の世界きれいごとではすまないのだ 弱ければすぐ隣国に滅ぼされる
    平和は戦いとらなければ手に入らない そのために必要ならわたしは覇権を手に入れる

ユーリ:・・・

ザナンザ:やりましょう兄上 あなたならできます

カイル:ザナンザ

ザナンザ:及ばずながらわたしも手伝わせていただきます

ユーリM:カイル皇子は知れば知るほど遠くなる・・・

ユーリ:ワインがきれたようだからもらってくる

カイル:ユーリ

イル:わたしは殿下がご側室を持つのは今も反対ですが ユーリ様には黙認せざるをえないようですな
   まあ いずれご正妃をお迎えになるまでお側におけばお役に立ちましょう
                (イシュタル)
カイル:わたしはユーリが戦いの女神だから側においてるわけではない!!


ナレ:そう言い放つとカイルはせきを後にした


ザナンザ:あいかわらず石頭だな イル・バーニ
     兄上は今までたくさんの姫君たちとつきあわれたが いつも正妃としてふさわしいかどうかだけが基準だった
     本気であの娘を愛おしく思われてるならよいことじゃないか


ナレ:ユーリの元へきたカイル


カイル:ユーリ

ユーリ:!?カイル皇子

カイル:ユーリ お前のために別の宮を建てようか?腕をたつ護衛兵をつけるからわたしと別に住むか?

ユーリ:ぇ・・・?

カイル:・・・わたしの側から離れてみるか?

ユーリM:そう・・・ね 皇子はここにご正妃を迎えなくちゃならないものね

ユーリ:皇子が・・・望むなら

カイル:わたしの側にいるとお前はこの世界の争いにまきこまれる・・・お前はわたしのものではないのに・・・
    お前をわたしの野望にまきこんでしまう・・・お前を利用してしまう・・・

ユーリ:私は・・・皇子の役に立つ?

カイル:ああ 立ちすぎる こんなつもりでお前を皇妃から奪ったんじゃない

ユーリ:・・・な・・・ならば・・・側において・・・

カイル:ユーリ・・・?

ユーリM:カイル皇子を好きになっちゃいけない このひとは私のものにならない・・・わかってるけど・・・

ユーリ:邪魔じゃないなら 側において


ナレ:涙を流すユーリ抱きしめユーリに唇を重ねるカイル


ユーリM:わかってはいるけど 今はただこのひとの側にいたい このひとの役に立ちたい!!


ナレ:ザナンザが帰還したと知ったナキアは


ナキア:カイル・ムルシリとザナンザ・ハットゥシリ ヒッタイト帝国の双璧といわれる2人がそろってしまった
                      (イシュタル)
    それに民たちは あの小娘を戦いの女神とあがめはじめている なんとかせねば
    このままミタンニ戦でカイルに手柄をたてさせれば 間違いなくあの男が帝位についてしまう
    けしてこのままにはしておけぬ!!


ナレ:次の日 ユーリはザナンザに剣術をおそわっていた


ユーリM:カイル皇子はいつか正妃を迎える 私も来年は日本に還る
     だから何も望んじゃいけない これ以上皇子を・・・カイル皇子を好きになっちゃいけない!!

ユーリ:はっ!それっ!えいっ!

ザナンザ:うおっと 


ナレ:ザナンザとユーリの激しい攻防が続く 宮に剣と剣がぶつかり合う音が響く
   ザナンザの剣がユーリの剣をはじきユーリは剣を落とす ノド元に剣を突き立てるザナンザ


ユーリ:あっ!?

カイル:よし!そこまでだ!!

ユーリ:カイル皇子

カイル:ザナンザ相手にそこまで剣を使えれば十分だよユーリ

ハディ:まあ ユーリ様ってば上達が早くて もうわたくし達ではお相手できませんわ

ザナンザ:ほんといいスジしてる 女にしておくのおしいな

ユーリ:ハア ハア ハア・・・体育は得意だもんね 歴史は大嫌いだけど

ユーリM:だって・・・だって私がカイル皇子の側にいるためにはこれしかないもん

ザナンザ:兄上がなぜあの娘にひかれるか わかるような気がします

ユーリ:ハディー お水ー!

ハディ:はいはい 只今

ザナンザ:なんにでも一生懸命で可愛い

イル:失礼いたします 両殿下

カイル:イル・バーニか

イル:皇帝陛下が久しぶりにおそろいの皇子殿下がたのために 今晩王宮で宴をお開きになるそうでございます

カイル:ほう 宴を・・・

イル:ほい そのさいは それぞれのご内室をお連れになるようにと・・・

ユーリ:ご・・・ご内室って 私もってこと!?そんなのやだよ 王宮のパーティーなんて場違いだよ
   (イシュタル)
イル:戦いの女神を見たいのでユーリ様には是非にと陛下のお言葉です
   カイル殿下 お気をつけください ご内室同伴を言い出したのはナキア皇妃です

カイル:皇妃め また何か企んでるのか!?

ユーリM:わかってはいたけど 皇妃はまだ私を殺すことあきらめてないんだ


ナレ:その日の夜 王宮では皇帝陛下主催のパーティーが開かれていた
   カイル ユーリ ザナンザの3人はパーティーに出席した

IMG_0231.jpg

カイル:ユーリ わたしもザナンザもいるから心配することはない

ザナンザ:そう こういう公の場では皇妃だって何もできやしないさ

ユーリ:・・・・・・うん

ユーリM:・・・女のひとたち綺麗だな ヒラヒラして熱帯魚みたい

女2:ねぇ・・・うそ!あれがカイル様の!?


ナレ:パーティーに出席していた女たちはユーリを見てがっかりしていた


女1:何よあれ まるっきり男の子みたいじゃない

ユーリM:しかたないじゃない 女の子らしいかっこは似合わないんだから

ナキア:これはこれは カイル殿下にザナンザ殿下 ようこそ

ユーリ:ナキア皇妃!

ユーリM:・・・皇妃 今度はいったい何を・・・?


ナレ:ナキアはユーリを見るときつい言葉をあびせる


ナキア:これお前!?

ユーリ:え?

ナキア:この入り口はお前の入れるところではない おさがり
                              (ひ)
カイル:皇妃 ここは王家の者の入り口 わたしの妃である この者もは入れるはず
    (ひ)
ナキア:妃!?まあそんな姿なので てっきり殿下のお小姓かと・・・ホッホッホッホッ


ナレ:周りの女たちからも笑い声がもれる

     (イシュタル)
ナキア:戦いの女神だかなんだか知らぬが なんとわきまえぬ姿よ!!
    ほかの皇子たちの正妃側室たちは さぞみごとに着飾りましょうに
    カイル皇子ともあろう方が 側室に衣装もそろえられぬとは笑止!!

ユーリ:お・・・皇子はちゃんとそろえてくれたわ わ・・・わたしが好きでこの服を・・・

ナキア:おだまり!!お前の問題ではない
    皇帝陛下の宴に側室をそんな姿でつれてくる皇子の品位を問うている!!

ユーリ:皇子の品位・・・って

カイル:気にすることはないユーリ お前はお前らしくしていればいい

ユーリ:でも!!でも・・・

ハディ:ユーリ様ご安心ください こんなこともあろうかと お衣装を用意してまいりました

シャラ:ユーリ様!

ユーリ:え!?

リュイ:皇妃にあんなに言われて悔しくないんですか!?

ユーリ:そ そりゃ・・・でも・・・

シャラ:なら ささ あちらへ

ハディ:殿下 少々お時間をちょうだいします

カイル:・・・ああ

ユーリ:まってよーっっ 着飾ったってまた笑われるだけだってば

シャラ:そんなことありません

カイルM:たしかにユーリを着替えさせるくらい たいしたことじゃない
     ・・・いったい どういうつもりなんだ?

ナキア:フフフッ

ナレ:ハディたちはユーリを着替えさせるため場所をうつした

兵士1:皇太子サリ・アルヌワンダ殿下とご正妃 ならびにご側室さま
    第2皇子ロイス・テリピヌ殿下とご正妃 ならびにご側室さま
    第3皇子カイル・ムリシリ殿下とご側室・・・あれ?ご側室さま?

殿下:カイル お前のイシュタルはどうしたのだ?

女2:あれじゃ恥ずかしくて この席には・・・ねえ

ナレ:カイルは女たちを睨み付けると涼しい声で言った
    (イシュタル)
カイル:暁けの明星は夜明けを待っておりますので しばらくお待ちを

陛下:ふん もったいつけおって どうだザナンザ
   カイルが側室をもった今妃のおらぬ皇子はお前だけになったぞ

ザナンザ:・・・ほんとうに わたしも早くどなたか見つけなければ

ハディ:申し上げます ユーリ様のご用意がととのいました

ナレ:着替えをおえたユーリがカーテン越しに現れるがなかなか姿を見せようとしない

ハディ:ユ・・・ユーリ様!?どうなさいました?

ユーリ:やっぱりこんな服恥ずかしいよぉ・・・

カイル:クスクス

ザナンザ:夜のベールは厚いと見える どれエスコートしてきましょう
     ユーリ ほら諦めて出ておいで

ユーリ:・・・ぅぅ

ナレ:恐る恐るカーテンから姿を現したユーリ 一同が騒然としユーリに見とれる

IMG_0205.jpg

ザナンザ:!!

ユーリM:ぇ・・・な・・・何?やっぱり変!?

兵士1:おおっ!!

女1:うそっ・・・綺麗!!

陛下:おお これは見違えたぞ!!そういえばイシュタルは美と豊じょうの女神でもあったな いや 美しい!!

兵士1:ほんとうに!!これほどの姫をお望みだったとは カイル殿下がなかなかご側室をお迎えにならなかったはずだ

ナレ:男は見とれ 女は嫉妬した ユーリは恥ずかしくなりカイルの元へ向かおうとザナンザの手をとった

ナキア:男がふたりに女がひとり・・・和を乱すなどたやすいことよ
    なんとしてもカイルには失脚してもらい あの娘の首を生贄としてもらいうける

ナキアM:我が息子の皇子以外に皇統は継がせぬ!!

ナレ:ユーリがテラスで休憩している そこへザナンザが現れる

ユーリ:ふーーーっっ

ザナンザ:どうした?疲れたようだな

ユーリ:ああ ザナンザ皇子 こんな華やかな席初めてだし皇妃が気になっちゃって
    あっ カイル皇子ならあっちで大臣さんと話してるよ

ザナンザ:いや 兄上に用ではない・・・さっきあなたを見て驚いた あなたはわたしの母上に似ている
     わたしの母は全皇妃ヒンティ様の・・・カイル兄上の母君の侍女だったんだ
     それが父上のお目にとまり わたしが生まれた

ユーリ:あ・・・それでカイル皇子と一緒に育った・・・って

ザナンザ:・・・そう だが母は体の弱い方でね わたしが幼い頃に亡くなられた
     そのあとヒンティ様がわたしを引き取ってくださり 兄上とわけへだてなく育ててくださったんだ
     わたしは覚えている母は小柄で細やかで 少女のようなひとだった ちょうどあなたのような・・・

カイル:ユーリちょっとおいで 大臣たちに紹介しよう

ユーリ:はっ!?ご・・・ごめんなさい皇子 失礼しますね

ザナンザ:・・・

イル:ザナンザ殿下

ザナンザ:ああ イル・バーニか どうだ付き合わないか 今晩は少し過ごしたい気分だ

イル:殿下 ご正妃でもご側室でも早くお迎えなさいませ あなたさまだけのお方を・・・

ザナンザ:な・・・何をよけいな気をまわしてるんだ わたしは別に・・・

ナレ:イルはその場を離れた そこへ女官ががワインを持って現れる

女2:ザナンザ殿下 もう少しワインをいかがですか?

ザナンザ:・・・ああ もらおうか

ナレ:そういい ザナンザはワインを飲んだ

女2:皇妃さま 差し上げてまいりました

ナキア:おお ご苦労 エジプトからの極上品だからね ぜひ召し上がっていただきたかったのだよ
    クックックッ

ナレ:ワインを飲んだザナンザは急に頭を抑え膝をついた そこへナキアが来る

ザナンザ:な・・・なんだ?急に頭が・・・

ザナンザ:体が熱い・・・ あ・・・頭がとける・・・

ナキア:ザナンザ皇子 お前が飲んだのはバラ色の水という さあ 美しい皇子よ
    お前は今望むものがあるだろう 気持ちをおさえることなどないのだよ さあ 欲するまま奪うがいい!!

ザナンザM:わ・・・わたしは・・・あの娘がほしい ユーリが欲しい!!

ナレ:ザナンザの様子が変わる そしてパーティーが終わりユーリたちはカイルの宮へ帰ってきた

ユーリ:ああ やっと帰れた もうこんなヒラヒラした服いや!!すぐに着替える!!

ハディ:はい ではすぐにお湯殿のご用意を・・・

ユーリ:はっハディ 今度はひとりで入るっっ!!

ハディ:でもお体をお流し・・・

ユーリ:いやっもうっ 自分でできる!!ほんとにっっ!!

カイル:いいよ ハディ ユーリの好きにさせてやれ

ハディ:はっ はい

ザナンザM:欲しい!!

ナレ:ユーリはひとり 湯殿へいく

ユーリ:ありがたいけど ハディたちと一緒だと 大騒ぎになっちゃうんだもん

ユーリM:でもちょっと気が抜けちゃったな 絶対今夜は皇妃が何かしかけてくると思ったのに・・・

ナレ:その時 湯殿へザナンザが入ってくる

ユーリ:!?だ・・・誰!?ぇ!?ザナンザ皇子!?・・・な・・・何・・・?

IMG_0232.jpg

ユーリM:ふんいきが・・・違う

ナレ:ザナンザは無言でユーリに近づき ユーリを抱きしめる

ユーリ:きゃあああ!?皇子 どうしちゃったの!?おかしいよ しっかりして!!

ザナンザ:ユーリ ユーリ逃げるな!!お前が欲しい

ユーリ:いやっ!はなして!!きゃあああああ カイル皇子!!

ナレ:ユーリの声を聞きカイルが駆けつける

カイル:ユーリ!?なっ!ザナンザ!!

ユーリ:カイル皇子!!

カイル:ザナンザ これはどういうことだ?

ザナンザ:兄上この娘をわたしにゆずってくれ

カイル:なっ!?・・・おまえ何を言ってるかわかっているのか?

ザナンザ:正妃ならともかく 側室をゆずることなどめずらしくないだろう

カイル:・・・

イル:殿下 ザナンザ殿下は何者かに操られて・・・

カイル:・・・らしいな
                   (いとしむ)
ザナンザ:ゆずってくれ 大切に愛しむから・・・

ユーリ:いやあ!!

カイル:ザナンザ!!

ナレ:カイルはザナンザを殴りつける しかしザナンザはユーリから手を離すことなくユーリを抱きしめ窓際に逃げる

ザナンザ:わたしのものにならないのなら この場でユーリを殺す

キックリ:ザナンザ皇子!!

カイル:まてキックリ ザナンザは本気だ!

ナレ:ザナンザはユーリを抱え窓の外へ飛び出した

ユーリ:カイル皇子!!

カイル:ユーリ!! キックリ門を閉じろ ザナンザを宮の外へだすな

ナレ:ユーリを連れ去ったザナンザは門を抜け馬で走り去った

キックリ:ザナンザ様は も・・・門番を殴り倒して馬で市街へ・・・

カイル:では馬を引け わたしが追う!!
            (うまや)
キックリ:そ・・・それが厩の馬を全部放していかれて・・・

カイル:なんだと・・・!?

ナレ:ザナンザはユーリを馬に乗せ走っていた

ユーリ:ザナンザ皇子もどって!!お願い皇子!!

ユーリM:ザナンザ皇子 皇妃に操られてたティトに似てる・・・はっ!?まさか皇子も!?

ザナンザ:衛兵!!城門を開けろ!!
                              (ハンザス)
兵士1:これはザナンザ殿下 城門の夜の開閉には市長の許可が・・・

ザナンザ:かまわない 早く開けろ!!開けるんだ!!

ナレ:時間差でカイルとキックリが城門へやってくる

キックリ:カイル様 ザナンザ様は城門を開けさせて場外へ出られたようです

カイル:何!?衛兵!ザナンザはどちらへ向かった!?

兵士1:は・・・はい まっすぐ南のほうへ・・・

カイル:南!

カイルM:南といえば ザナンザが知事をしているカネシュの街か!?

ナレ:次の日 王宮にて

陛下:カイル!!ザナンザがお前の側室をさらって逃亡したといことは真か!?

カイル:はい ・・・わたくしの監督が行きとどかず 面目もございません
                                       (まつりごと)
ナキア:ほんとうに!!弟と側室ごときを管理できない方に 今後 政事や軍事をおまかせできるのかしら

イル:(小声で)ご自分で操っておきながら・・・

カイル:・・・

陛下:まったく ミタンニ戦も近いというのに それぞれ帝国の主力軍をひきいるお前たちが女を奪い合うとは
     (スキャンダル)
   こんな醜態は宮廷始まっていらいだぞ

カイル:はっ・・・父上 ザナンザを追う許可をください

陛下:お前には戦いの準備があるだろう

カイル:そちらも怠りませんので どうか!!

陛下:・・・いいだろうカイル お前がこれをどう収めるか見せてもらおうか

ナレ:カイルは王座を後にするとザナンザを追う準備をする

カイル:カネシュへ向かうぞ 馬を用意しろキックリ

キックリ:はっ

カイル:イル・バーニあとを頼む わたしの軍をいつでも出陣できるようにしておいてくれ

イル:かしこまりました

ハディ:殿下!私どももお連れください

リュイ:お願いします

イル:キックリ

キックリ:イル・バーニ様

イル:ザナンザ殿下はユーリ様をご自分のものになさる前に必ず見つけるんだ
   カイル殿下はこれがザナンザ殿下の意志でないことはご承知だ だが理性と感情は別物だ
   ユーリ様を奪われたと知れば心おだやかなままではすむまい

ナレ:商業都市カネシュについたカイルたち

キックリ:カイル様 ザナンザ様はここにはおられません

カイル:何?

キックリ:ここで馬を替えられただけで またすぐに発たれたようです

カイル:あいつどこまでいくつもりだ ハットゥサからここまで3日走り続けじゃないか

ハディ:はい・・・この暑さではユーリ様のお体が心配です

シャラ:ユーリさま・・・

カイルM:心配・・・?ザナンザがユーリを危険な目にあわせるとは思っていない・・・だが・・・

カイル:キックリ追うぞ ザナンザはどっちへいった!?

キックリ:はい さらに南に・・・

カイル:なっ!?さらに南・・・?この先はキッズワトナだぞ ミタンニとの国境の国だ!!

ナレ:キッズワトナ王国 ヒッタイト・ミタンニの両大国にはさまれた小国だが
   地中海に面し海路の貿易にとって重要な国である そのため常に両大国の争いの対象となり
   現在のヒッタイト帝国の属国となっている
   
ユーリ:ザナンザ皇子・・・お願い・・・もどろうよ・・・どこまで・・・行くの・・・?

ザナンザ:もうすぐキッズワトナに入る そこまでは追っても来ないだろう

ナレ:ザナンザはさらに馬を走らせキッズワトナの近くまで来ていた
   そしてユーリを連れ去ったザナンザを追うカイルたちは再び南に向かって馬を走らせた


天は赤い河のほとり 9話 兄弟 完




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